男性更年期がわかる基礎情報

もしかして男性更年期障害?その症状から対策法まで詳しく解説

公開日 : 2018.05.21 更新日 : 2023.04.18

男性更年期障害の症状

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「憂うつな気分が続く」「疲れがとれない」「寝付けない」などの不調を感じていませんか?

実はその症状の原因は「単なる疲れ」や「歳のせい」ではなく、男性更年期障害かもしれません。更年期障害といっても発症年齢は幅広く、どの年代の方にも発症する可能性があります。男性更年期障害が悪化すると、他の病気を引き起こす場合もあるため、早めに対策をはじめることが大切です。

正しい対策法を把握するために、男性更年期障害の原因や症状、治療法をチェックしておきましょう。

1.男性更年期障害とは

更年期障害というと女性の症状という印象がありますが、最近では男性にも起こることがわかってきました。男性更年期障害はLOH症候群とも呼ばれ、日本には600万人もの潜在患者がいるとされています。(※データ参考:NHKクローズアップ現代 がんや認知症も!?コワ〜い男の’’更年期障害’’

男性更年期障害は、「男性ホルモン(テストステロン)」の分泌量の低下によって起こる症状です。男性ホルモンは筋肉や骨の強化・意欲アップ・男性機能を正常に保つなど、男らしさを作る働きがあるため、低下するとさまざまな身体の不調が現れるようになります。

2.男性更年期障害の原因

女性の更年期障害は閉経前後に起こる急激な女性ホルモン低下が主な原因ですが、男性ホルモンは閉経のように大きなきっかけがあって急激に低下するわけではありません。一般的には思春期に上昇をはじめて、20代をピークに加齢とともにゆっくりと低下していきます。

この加齢によって起こる男性ホルモンの低下が、男性更年期障害の主な原因です。

2-1.男性更年期障害になる年齢

一般的に「更年期」というと、40代後半〜50代前半のことを指すケースが多いようです。男性更年期障害もこの年代の方が多く発症するのが一般的ですが、他の年代の方が発症しないわけではありません!働きざかりの20代、30代でも発症する可能性があります。

男性ホルモンの低下の度合いは個人差が大きく、不規則な生活習慣やストレスの影響を受けると低下しやすい傾向があります。そのため、生活環境などによって若い世代の男性にも発症する可能性があるので注意しましょう。

また、更年期を過ぎたとしても、仕事の定年や環境の変化をきっかけに60代・70代で発症するケースもあります。どの年代の男性も発症する可能性があるので、正しい対策法を知っておくことが大切なのです。

3.男性更年期障害の主な症状

男性更年期障害になると、身体・精神・性機能に症状が現れるようになります。どのような症状があるのかチェックしてみましょう。

3-1.身体の症状

・代表的な症状
【多汗】
【ほてり】
【不眠】
【めまい】
【メタボ・筋力低下】
【疲労感】
【吐き気・だるさ】

暑かったり、運動した訳ではないのに突然汗をかいたり、身体がカーッと熱くなってのぼせたりする場合は、男性更年期障害からくる多汗やほてりの可能性があります。この症状は「ホットフラッシュ」と呼ばれており、男性更年期障害の代表的な症状です。

また、男性ホルモン(=テストステロン)の低下は肥満を招き、生活習慣病やメタボを引き起こすこともあります。年齢による体型の変化だと放っておいてしまうと深刻化する場合もあるので、最近太ってきたと感じる方は見逃さないように注意しましょう。

3-2.心・精神の症状

・代表的な症状
【イライラ・不安】
【うつ】
【食欲不振】
【集中力・やる気低下】

「ちょっとしたことが気になってイライラする」「気分が落ち込んで憂うつな気分が続く」などの精神症状も男性の更年期障害によって起こります。男性ホルモンは脳の認知機能にも関わっているため、減少すると集中力が続かなくなったり、やる気が出なくなったりするケースがあります。

放っておくと仕事や日常生活に支障を与える場合もあるので、早めに対策をとりましょう。

3-3.性の症状

・代表的な症状
【ED(勃起障害)】
【性欲減退】
【朝立ちの減少】
【頻尿】

男性機能が低下するのも男性更年期障害の症状のひとつです。「朝立ちが少なくなった」「勃起が長続きしなくなった」と感じる方は年齢や疲れではなく、男性ホルモンの低下が原因かもしれません。

男性機能に異変を感じた場合は、泌尿器科クリニックや男性更年期障害を扱う専門病院に相談してみましょう。

4.男性更年期障害の治療

男性更年期の症状は病院で正しい治療を行うことで改善が期待できます。どのような治療法があるのかチェックしてみましょう。

4-1.ホルモン治療

男性更年期障害は、基本的に「ホルモン補充治療」を行います。ホルモン補充治療は、男性ホルモン(テストステロン)を2〜4週間に1度のペースで筋肉注射し、体内に補充する治療法です。

この治療法は比較的高い割合で治療の効果が期待できますが、前立腺がんなど他の病気を患っている方には身体の状況に合わせた診察・治療を行う必要があります。正しい治療を行うためにも、持病のある方は専門の医師と相談しておきましょう。

4-2.漢方治療

男性ホルモン(=テストステロン値)がそれほど低くない場合や、ホルモン治療が行えない場合は漢方薬を用いて治療することがあります。漢方薬は身体への負担が少ないというメリットがあり、いろいろな種類が揃っているため、症状に合わせた治療が行えます。

男性更年期障害は複合的に症状が現れることが多いですが、漢方薬はさまざまな症状を同時に緩和することも可能といわれています。ただし前述の通り、漢方での治療は男性更年期障害の症状が比較的軽い場合のみ有効といわれています。根本解決を目指す多くの場合、ホルモンを補充する治療が選択されているようです。

ホルモン治療と併用するケースもあるので、まずはどの治療法が効果的なのか専門の医師に診断してもらいましょう。

5.男性更年期障害の対策

男性更年期障害は生活習慣やストレスの影響を受けて発症する場合もあります。予防や改善のために日常生活における対策法を把握しておきましょう。

5-1.適度な運動

男性ホルモンを高めるには適度に運動をするのが効果的です。日常的に運動を取れ入れるとストレス解消や質のいい睡眠をもたらす効果もあるため、男性ホルモンが減少しにくい身体を作ることができます。

ただし運動のやりすぎは男性ホルモン低下や健康をかえって損ねる原因になります。運動不足を感じている方は、軽いウォーキングや筋トレからはじめてみましょう。

5-2.良質な睡眠

男性ホルモンは睡眠中に分泌されるため、しっかりと睡眠がとれていない状態が続くと低下を早めることがあります。「睡眠時間が短い」「夜更かしすることが多い」という方は、なるべく早く眠るように心がけましょう。

また、自律神経の乱れから不眠や中途覚醒などの睡眠障害が起きている場合もあります。睡眠障害から他の症状が悪化するケースもあるため、睡眠の悩みを感じたら早めに病院へ相談しましょう。

5-3.食生活改善

男性更年期障害の対策には、食生活の改善も大きなポイントになります。男性ホルモンを増やすのに役立つ栄養を意識的に取り入れてみましょう。

【男性ホルモンの生成をサポートする食材(栄養)】
卵・肉・魚・牛乳・豆類(タンパク質)
牡蠣(亜鉛)
ネギ類(含硫化合物)
山芋(DHEA)
アボカド(ビタミンE)

紹介した食材だけをたくさん食べればいいというわけではなく、栄養が偏らないようにバランスを考えた食事をとることが大切です。日頃の食生活を見直して、不足しがちな栄養をしっかりと補うようにしましょう。

5-4.楽しむ

ストレスを感じるとストレスホルモン(コルチゾール)によって男性ホルモンが低下するといわれているため、日頃からストレスを溜め込まないように意識しましょう。
ストレス解消のポイントは心から楽しむことです。

例えば、こちらのような内容をおすすめします。

親しい友人に会ったり、家族でゆっくり過ごす
趣味の時間を過ごして、自分の時間を持つ
気晴らしになる運動をする
美味しいもの、自分の好きなものを食べる

また、新しいことをはじめて刺激を受けたりするのも男性ホルモンを増やすきっかけになります。仕事や家庭、人間関係にストレスを感じたら、ドキドキワクワクするような楽しいことをはじめて、上手にストレスを発散しましょう。

6.Dクリニック東京では、男性更年期障害の専門外来を設けています!

Dクリニック東京では、男性特有の症状を専門として治療を行っています。男性更年期障害の専門外来も設けており、豊富な検査を行う「男性力ドック」で症状を総合的に診断し、治療実績の多い専門の医師が患者様に合った治療法を提案いたします。

女性にとっての婦人科のように、男性も男性特有の症状に詳しい専門病院で治療を行うのが安心です。心身に不調をきたしている原因がわからないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。

より詳しく知りたい方や、男性更年期外来をご検討の方は「Dクリニック東京の男性更年期外来」をご覧ください。

少しでも違和感があれば病院で診察を

男性更年期障害の症状は多岐にわたり、日常的な疲れと判別しにくいものもあります。なかなか自分で正しく判断するのは難しいため、少しでも体調に違和感があれば病院で診察を受けましょう!

男性更年期障害は内科・精神科・泌尿器科でも受診できますが、より専門的な検査や専門の医師の診察を望む場合は、専門病院での診断がおすすめです。

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