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男性ホルモンは筋肉・骨の形成を促し、生殖機能にも大きな役割を果たしています。また、心身の健康維持にも関わっており、男性にとって重要なホルモンです。代表的な男性ホルモンには「テストステロン」が挙げられますが、実は様々な種類があり、それぞれがスムーズに働くことで本来の力を発揮します。ここでは、特に重要な役割を担う3つの男性ホルモンについて解説いたします。
テストステロン | 男性ホルモンの中で最も分泌量が多く、強い作用を持っているのが「テストステロン」です。男性ホルモンの影響といわれるものは、ほとんどがテストステロンの影響といっても過言ではありません。骨格・筋肉を強化して男性らしい肉体を形成し、生殖機能を向上させます。その他にも、ストレス処理を促して精神の安定を保つ、幸福感をもたらすホルモン「ドーパミン」を産生する、集中力や記憶力を向上させるなどの作用があります。さらに、血管を若く保つことで生活習慣病のリスクを下げる効果も期待できます。これらの作用から、テストステロンは男性の心身に関わる重要なホルモンといえるのです。 |
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デヒドロエピアンドロステロン | 「デヒドロエピアンドロステロン」はホルモンの母ともいており、男性ホルモンや女性ホルモンを含む様々なホルモンへ変換されていきます。抗酸化作用があり免疫機能を助けることで、ストレスと戦いサビのない身体を保ちます。この働きは、がんの抑制等あらゆる病気の予防につながるのです。免疫力が上がることで記憶力改善や活力向上が望めるため、まさにエイジングケアのホルモンといえるでしょう。ただし、年齢とともに分泌量は低下し新たに作り出されることはありません。男性は40代、女性は20代を境に減少していくといわています。 |
アンドロステンジオン | 「アンドロステンジオン」は性ホルモンの前駆体であり、男性ホルモン「テストステロン」や女性ホルモン「エストロゲン」に変換されるものです。筋肉増強に強い効果を現すものの、エストロゲンの働きで乳房の肥大化等、女性化現象をもたらすこともあります。 |
テストステロン |
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男性ホルモンの中で最も分泌量が多く、強い作用を持っているのが「テストステロン」です。男性ホルモンの影響といわれるものは、ほとんどがテストステロンの影響といわれっても過言ではありません。骨格・筋肉を強化して男性らしい肉体を形成し、生殖機能を向上させます。その他にも、ストレス処理を促して精神の安定を保つ、幸福感をもたらすホルモン「ドーパミン」を産生する、集中力や記憶力を向上させるなどの作用があります。さらに、血管を若く保つことで生活習慣病のリスクを下げる効果も期待できます。これらの作用から、テストステロンは男性の心身に関わる重要なホルモンといえるのです。 |
デヒドロエピアンドロステロン |
「デヒドロエピアンドロステロン」はホルモンの母ともいわれており、男性ホルモンや女性ホルモンを含む様々なホルモンへ変換されていきます。抗酸化作用があり免疫機能を助けることで、ストレスと戦いサビのない身体を保ちます。この働きは、がんの抑制等あらゆる病気の予防につながるのです。免疫力が上がることで記憶力改善や活力向上が望めるため、まさにエイジングケアのホルモンといえるでしょう。ただし、年齢とともに分泌量は低下し新たに作り出されることはありません。男性は40代、女性は20代を境に減少していくといわれています。 |
アンドロステンジオン |
「アンドロステンジオン」は性ホルモンの前駆体であり、男性ホルモン「テストステロン」や女性ホルモン「エストロゲン」に変換されるものです。筋肉増強に強い効果を現すものの、エストロゲンの働きで乳房の肥大化等、女性化現象をもたらすこともあります。 |
男性ホルモンが分泌される部位は主に「精巣」と「副腎」です。それぞれどのようなメカニズムで分泌されるのかみていきましょう。
男性ホルモンが分泌される部位は主に「精巣」と「副腎」です。それぞれどのようなメカニズムで分泌されるのかみていきましょう。
脳の視床下部から下垂体(様々なホルモンの働きをコントロールする場所)に性腺刺激ホルモン分泌の指令が出ます。その後、下垂体が性腺刺激ホルモンを精巣に送り出し、男性ホルモン「テストステロン」が分泌されます。
テストステロンと同様、脳の視床下部から下垂体に指令が届き、副腎皮質刺激ホルモンが副腎に働きかけることで男性ホルモンが分泌されます。
次に、テストステロンの効果と働きについてみていきましょう。
テストステロンには主に5つの効果が期待できます。それぞれ詳しくみていきましょう。
テストステロンは生殖機能と密接に関わっており、精子の生成や性欲のコントロールをしています。テストステロンの分泌量が減ると精力が低下してしまうため、性欲向上や精力アップのために重要なホルモンといえるのです。
最近の研究では、テストステロンが脳内の神経細胞の枝を増やし、強いつながりを作ることがわかってきました。情報のやりとりをする神経細胞が力を増すことで、記憶力・集中力・決断力・判断力などの知的機能の向上が望めるのです。認知症は男性よりも女性のほうが多く発症していることや、閉経後の女性にテストステロンを投与することで記憶力の向上がみられたことからも、テストステロンには記憶力や集中力を高める働きがあることがわかります。
テストステロンは身体のエネルギーを生み出す細胞小器官「ミトコンドリア」の健康維持にも関わっています。ミトコンドリアはイキイキと若々しく活動するために重要な役割を担う細胞で、怒り・不安などのネガティブな感情を落ち着かせる働きがあります。また、テストステロンは快楽・多幸感・やる気の元となるホルモン「ドーパミン」の産生を促す作用もあるため、やる気が出て前向きな気持ちになるのです。
テストステロンの働きのおかげで、男性らしい骨格や筋肉を作ります。女性にはない男性特有のムキムキの筋肉は、テストステロンの働きによって作られています。なお、このような筋肉増強作用は、スポーツ競技のドーピングなどの禁止薬物にも使われているほどです。
テストステロンは、内臓・血管にコレステロールなどの不純物が貯留するのを防ぐ「一酸化窒素」の産生を促します。この働きが血管に関する病気の予防や内臓脂肪の燃焼につながるため、テストステロン値が高い方は生活習慣病のリスクが下がるといわれています。
テストステロンが少なくなると、男性の身体にはどのような変化が生じるのでしょうか。テストステロン低下による身体への影響についてみていきます。
テストステロンの低下によって、男性の身体には様々な変化が生じます。どのような影響を及ぼすのかみていきましょう。
テストステロンの低下によって起こる精神面の不調には、上記のような症状が挙げられます。心が不安定になったり、仕事に欠かせない集中力や記憶力が低下したりするため、日常生活にも影響を与えてしまいます。
テストステロンの低下によって起こる肉体面の不調には、上記のような症状が挙げられます。筋肉量が減って太りやすくなったり、疲れやすくなったりと、老いを感じやすくなるでしょう。
テストステロンの低下によって起こる、性に関する変化は上記の通りです。若い頃よりもセックスに対する欲求が薄れてきたり、勃起しにくくなったり、中折れして射精まで辿り着けなくなったりと、様々な性的トラブルが生じます。年齢とともに朝立ちしなくなってきたという場合も、テストステロンの低下が関係しているでしょう。
テストステロンの低下によって起こる自律神経の不調には、上記のような症状が挙げられます。これらの症状は、テストステロンの減少によって体内のホルモンバランスが崩れ、交感神経と副交感神経の均衡が取れなくなることで生じると考えられています。
テストステロンの低下によって起こる精神面の不調には、上記のような症状が挙げられます。心が不安定になったり、仕事に欠かせない集中力や記憶力が低下したりするため、日常生活にも影響を与えてしまいます。
テストステロンの低下によって起こる肉体面の不調には、上記のような症状が挙げられます。筋肉量が減って太りやすくなったり、疲れやすくなったりと、老いを感じやすくなるでしょう。
テストステロンの低下によって起こる、性に関する変化は上記の通りです。若い頃よりもセックスに対する欲求が薄れてきたり、勃起しにくくなったり、中折れして射精まで辿り着けなくなったりと、様々な性的トラブルが生じます。年齢とともに朝立ちしなくなってきたという場合も、テストステロンの低下が関係しているでしょう。
テストステロンの低下によって起こる自律神経の不調には、上記のような症状が挙げられます。これらの症状は、テストステロンの減少によって体内のホルモンバランスが崩れ、交感神経と副交感神経の均衡が取れなくなることで生じると考えられています。
近年の研究では、テストステロン値が高いと脳梗塞・心筋梗塞・がんなどの病気になる割合が低くなるという報告があります。この研究はアメリカの大学で行われ、脳梗塞・心筋梗塞は5割、がんは3割発症率が下がると出たそうです。反対にテストステロン値が低いと、心筋梗塞の発症率が4倍も上がるという報告があります。
これは、テストステロンの持つ血管を若く保つ作用や免疫機能のアップ、抗酸化作用が関係していると考えられています。また、テストステロン値が下がることで、やる気が起きなかったり、集中力が低下したり、感情コントロールが難しくなったりと、精神的な問題も生じてしまうのです。実際、テストステロン値が低いことでうつ病になりやすいこともわかっています。
健康に長生きするためにも、テストステロンは重要だといえるでしょう。
テストステロンは男性にとって重要なホルモンですが、テストステロンの多い男性にはどのような特徴があるのでしょうか。テストステロン値の高い男性の2つの特徴をみていきましょう。
テストステロンの多い人は、体つきが男らしくなります。骨格や筋肉はがっしりとしており、ヒゲや体毛は濃いという特徴があります。
テストステロンの多い人は、前向きでチャレンジ精神が豊富です。あまりくよくよ考え込まず、仕事で失敗しても論理的に考え次回に備えることができます。顔つきもイキイキと若々しく見えるでしょう。
次に、テストステロンの少ない男性の特徴をみていきましょう。
テストステロンが少ない男性は、脂肪がつきやすく筋肉がつきにくいです。筋トレや食事制限をしてもなかなか筋肉が増えない場合は、テストステロンの分泌量が少ないからかもしれません。
テストステロンが少ないと筋肉がつきにくいため、自分の体を支えることができなくなってしまいます。その結果、体力がなくなり疲れやすくなってしまうのです。
テストステロンが少ないと、抑うつ症状・不安・イライラ・やる気の消失・焦燥感などの症状が現れやすく、精神状態が不安定になってしまいます。
男性にとって重要な役割を果たすテストステロンですが、なぜ減少してしまうのでしょうか。テストステロンが減少する原因についてみていきます。
テストステロンの分泌量は、加齢に伴い減少してしまいます。20〜30才くらいが分泌量のピークのため、この頃は人生の中で最も活力に満ちているといえるでしょう。その後テストステロンの分泌量は減少していき、仕事へのモチベーションが下がったり、性欲が減っていったりと、様々な不調を感じるようになります。
ストレスを感じることで、体内の抗ストレスホルモン「コルチゾール」が分泌されます。コルチゾールはストレスから身を守る働きがありますが、過剰に分泌されるとコルチゾールを製造している副腎が疲弊してしまうのです。その結果、副腎で製造されるテストステロンの元となる「DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)」が製造できなくなり、テストステロンの減少につながります。
不規則な食生活や短い睡眠時間なども、ストレスを溜め込んでしまう原因となります。定期的に運動をしてストレスを発散し、規則正しい生活を送ってストレスを抱え込まない習慣を身につけましょう。
テストステロンの多い・少ないを判断するために、テストステロンの基準値が用いられます。テストステロンには「総テストステロン」と「遊離テストステロン」があり、遊離テストステロンは年齢とともに減少していきます。遊離テストステロン(フリーテストステロン)の年齢ごとの基準値は下記となるため、ご自身が検査を受けた際は数値を参考にしてみるとよいでしょう。
年齢 | 20歳代 | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | 60歳代 | 70歳代 |
---|---|---|---|---|---|---|
上限値 | 27.9pg/mL | 23.1pg/mL | 21.6pg/mL | 18.4pg/mL | 16.7pg/mL | 13.8pg/mL |
下限値 | 8.5pg/mL | 7.6pg/mL | 7.7pg/mL | 6.9pg/mL | 5.4pg/mL | 4.5pg/mL |
年齢 | 上限値 | 下限値 |
---|---|---|
20歳代 | 27.9pg/mL | 8.5pg/mL |
30歳代 | 23.1pg/mL | 7.6pg/mL |
40歳代 | 21.6pg/mL | 7.7pg/mL |
50歳代 | 18.4pg/mL | 6.9pg/mL |
60歳代 | 16.7pg/mL | 5.4pg/mL |
70歳代 | 13.8pg/mL | 4.5pg/mL |
(日本人男性におけるフリーテストステロン値の年齢分布 出典:岩本晃明ほか:日泌会誌 95 : 751, 2004)
男性ホルモンが多いと禿ると思っている方は多いですが、なぜそのようにいわれるのでしょうか。テストステロンと薄毛の関係について解説します。
テストステロンは善玉男性ホルモンといわれ、男性らしい体を作り、前向きな気持ちにする働きがあるため、男性にとって重要なホルモンです。しかし、テストステロンが還元酵素「5αリダクターゼ」と結びつくことで、悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」に変換されてしまいます。ジヒドロテストステロンは頭皮に存在する「アンドロゲンレセプター」という受容体と結合し、髪の毛の成長を阻害してしまうのです。そのため、テストステロン自体が薄毛の原因になるのではなく、悪玉男性ホルモンに変換されることで薄毛になってしまいます。薄毛を防ぐためには、テストステロンと5αリダクターゼが結びつくのを防ぐことが重要です。
テストステロンは多いほうが良いということはわかりましたが、どうすれば増えるのでしょうか。テストステロンの増やし方についてご紹介します。
テストステロンを増やすためには、食生活に気を配る必要があります。特に、下記の栄養素を積極的に取り入れるようにしましょう。
テストステロンを増やすためには、良質な睡眠やストレス解消が欠かせません。特に、ストレスはテストステロンを作る働きを阻害する原因となるため、自分にあったストレス解消方法を見つけることが大切です。
テストステロンを増やすためには、運動や筋トレなどを取り入れるのもおすすめです。特に、大きな筋肉を動かす運動や筋トレがよいでしょう。
テストステロンを増やす方法の一つに、サプリメントの摂取が挙げられます。バランスのとれた食生活は毎日続けられないという方は、効率よくサプリメントを摂取するとよいでしょう。なお、テストステロンを増やすサプリメントの総称を「テストステロンブースター」と呼び、亜鉛やマカなど様々な成分が含まれます。
テストステロンを増やすためには漢方も有効な手段の一つです。漢方には身体のだるさや疲れを解消する効果もあるため、加齢に伴い疲れやすくなった男性にもお使いいただけます。
テストステロンを増やすためには、医療の力に頼るのも一つの方法です。塗り薬や飲み薬、注射を用いてテストステロンを増やすことができます。
テストステロンを増やすためには、バランスのとれた食事をする必要があります。その中でも、日々の食生活の中で積極的に摂取したいのが「亜鉛」「たんぱく質」「ビタミン」です。
亜鉛は海外ではセックスミネラルとも呼ばれており、精子の働きに関与しています。さらに、老化の原因である活性酸素の除去にも効果が見込まれるのです。
たんぱく質は筋肉の元となり、良質な筋肉を作る食事は男性ホルモンの活性化にもつながります。反対に、たんぱく質が不足することでホルモン分泌を抑制させる可能性があるため、たんぱく質は十分に摂取するようにしましょう。
ビタミンは栄養素の吸収を助けたり、身体の調整をはかったりするため、不足すると他の栄養素の吸収率が低下してしまいます。
テストステロンを増やすために摂りたい食材をご紹介するので、毎日の食事に取り入れてくださいね。
・牡蠣
・マイワシ
・牛レバー
・豚レバー
・牛モモ肉
・卵
・カシューナッツ
・卵
・牛肉
・豚肉
・鶏肉
・魚
・牛乳
・ホウレン草
・ニンジン
・モロヘイヤ
・卵黄
・鶏レバー
・豚レバー
・ウナギ
・バター
・干しシイタケ
・しらす干し
・イクラ
・きくらげ
・アンコウのキモ
・ヒマワリ油
・オリーブ油
・ウナギ
・アーモンド
・納豆
・わかめ
テストステロンを増やすためには、十分な睡眠をとることとストレスを溜めないことが大切です。
十分な睡眠をとることで、体内では成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは傷んだ身体のメンテナンスをしてくれるため、身体と心の健康につながるのです。正常な男性ホルモンの分泌のためにも、睡眠時間をたっぷりとって心身の健康を保つようにしてください。なお、成長ホルモンは22時〜2時の間に多く分泌されるといわれているため、この時間に眠るよう心がけましょう。
強いストレスが原因となり、テストステロンの分泌が抑制されます。しかし、ストレス社会といわれる現代において、ストレスをゼロにするのは難しいでしょう。趣味や好きなことを見つけて、少しでもストレスを発散できるよう過ごすようにしてください。
テストステロンを増やす運動や筋トレをご紹介します。まずは下記のトレーニングを取り入れてみましょう。
なお、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動にはテストステロンを増やす働きはありませんが、肥満を防ぐ効果が期待できます。肥満になると体内のテストステロン量が減少するため、筋トレと同時に簡単な有酸素運動を取り入れてみるとよいでしょう。
毎日バランスの良い食生活を続けるのは大変ですよね。そんなときにはサプリメントに頼ってみるのもよいでしょう。テストステロンを増やす働きのあるサプリメントを4つご紹介するので、自分にあったものを選んでください。
亜鉛はミネラルの一種で、たんぱく質の合成に欠かせない栄養素です。細胞の活性化、抗酸化作用、アルコール分解、免疫の活性化、認知能力や精神活動の安定などに効果を期待できます。
テストステロンの分泌において、細胞の活性化や抗酸化、精神の安定は非常に大切なものです。男性に嬉しい精子の生成や勃起不全の改善にも関与しているため、男性ホルモンといえば「亜鉛」と認知している方も多いでしょう。
マカは主に南米で栽培されている植物で、健康に生きていくために不可欠な五大栄養素を含んでいます。特に身体の働きに必要な必須アミノ酸・ミネラル・ビタミンが豊富です。陰茎周りの血流をよくしたり、ホルモンバランスを整えて自律神経を調整したりするため、心因的・身体的原因のEDにも効果を期待できます。天然素材のバイアグラとも呼ばれており、栄養も豊富なため、滋養強壮や日々の栄養補給にも大いに活躍する成分です。
アルギニンは身体を構成するアミノ酸です。血管内に拡張作用のある一酸化窒素を発生させることで血行を促進します。身体の隅々に栄養を運び、老廃物を排出して血管の老化や酸化を防ぐため、動脈硬化などの生活習慣病予防にも効果が期待できると注目を集めています。
また、筋肉・骨・細胞を合成する上で主要な成長ホルモンにも働きかけ、肌を美しくする・肥満の改善・筋肉の維持・生殖機能向上などの効果も見込まれます。
さらに、男性ホルモンの分泌にも深く関与しているため、テストステロンが増える過程においても非常に大切な成分です。ただし、単体ではなく「シトルリン」と呼ばれる成分と同時に摂ることで力を発揮するため注意してください。
アルギニンと相互作用で働く成分がシトルリンです。シトルリンもアミノ酸の一種で、アルギニンと同じ血行促進作用を持っています。身体に取り込むためにシトルリンはアルギニンに変換され、アルギニンの一部もシトルリンに変換されるため、同時に摂取することで吸収率が高まるのです。そのため、どちらか片方だけでなく、2つを同時に摂れるサプリメントを選ぶとよいでしょう。
サプリメントを続けて飲んでいるのにあまり効果を感じられない・・・そんな場合には、男性更年期専門外来を受診してみるのもよいでしょう。男性特有の悩みに精通した医師が、問診や検査で男性力をチェックします。本来の体質や現状にいたってしまった原因を調べられるため、患者様一人ひとりに必要な栄養素のサプリメントや生活習慣のアドバイスなど、最適な治療方法を提案してもらえるでしょう。
テストステロンを増やすために自己判断で色々と試してみるのもよいですが、逆に身体にとっては負担になっていたり、自分にあった方法ができていなかったりする可能性もあります。まずはご自身のことを深く理解するためにも、専門機関を利用してみてください。
テストステロンを増やすために、漢方を取り入れてみるのもよいでしょう。
などが代表的な漢方です。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は植物性の生薬で構成されており、病院の処方箋で購入することができます。海馬補腎丸(かいばほじんがん)は漢方専門薬局で購入可能です。海馬補腎丸(かいばほじんがん)には高麗人参や、東洋医学の世界で有名な精力剤「タツノオトシゴ」や「オットセイ」の生殖器なども含まれます。
これらの漢方はテストステロンを増やすだけでなく、疲れやだるさを解消するため、毎日元気に過ごしたい方にもおすすめです。また、先ほど挙げた2種類の漢方薬は不妊治療にも使われており、精子数や精子の運動率改善効果なども期待できます。
テストステロンを増やすには、クリニックでホルモン補充療法を受けるのもよいでしょう。ホルモン補充療法は主に3つありますが、日本で利用の多い注射と外用薬についてご紹介します。
デポー製剤の「エナント酸テストステロン(エナルモンデポー®)」を、1〜4週間おきに筋肉注射します。
注射後1〜4週間で血液中のテストステロンの濃度が底値に達するため、このペースで通院していただくことが大切です。随時症状をみながら量を調節していきます。
注射時に痛みはあるものの、高用量で投与でき副作用が少ないため、日本では多く使われている方法です。また、妊娠を望まれている方や、エナント酸テストステロン(エナルモンデポー®)が適さない場合には、代替として不妊治療でよく使われる「ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン」を使用する場合もあります。
テストステロンクリーム(グローミン®)は、テストステロンを皮膚から吸収させる塗り薬です。朝と夜の1日2回、症状の改善がみられたら朝か夜のどちらかに1日1回塗布します。吸収率の高い陰嚢・頬・額・脇の下に塗りますが、陰嚢と頬では吸収率に3倍もの差があります。しかし、陰嚢部への長期的な塗布は好ましくないため、医師の指示に従い塗布するようにしてください。毎日少しずつ塗ることで緩やかに効果が期待できますが、日本のものは濃度1%程度と低いため十分な効果は望めないかもしれません。海外製品は濃度5%以上のものがありますが、個人輸入だと偽物が混ざっている可能性があるため、輸入製剤を取り扱うクリニックに相談するほうがよいでしょう。
Dクリニック東京ではグローミンの取り扱いはしておりません。海外製のテストステロンクリームを処方しております。
テストステロン補充療法では、まれに副作用が生じることがありますが、治療を開始するまでにしっかりと検査をすることで、副作用のリスクは下げることができます。
基本的には安全な治療方法ですが、男性ホルモンに関わる「前立腺疾患」を持つ方の投与は慎重に行う必要があります。テストステロン投与による前立腺がん・前立腺肥大症の発症率は結びつかないといわれていますが、現在これらの病気を患っている方に対してホルモン補充療法を行うことはできません。
また、赤血球の異常増加による「多血症」は、テストステロンがもつ造血作用が進み、症状の憎悪や発症を促すケースが稀にあります。
その他にも「睡眠時無呼吸症候群」の症状悪化や「女性化乳房」「ニキビ」「浮腫」などの副作用が生じる可能性があります。これらの副作用を最小限に抑えるために、医療機関では必ず血液検査・尿検査・前立腺疾患に関する検査を治療前・治療中に行うため、過度な心配は必要ないでしょう。
いずれの副作用も発症率は低いですが、心配な場合は治療開始前に医師にしっかりと相談してください。
女性の体内でもテストステロンは分泌されています。副腎や卵巣で作られており、割合としては男性のおよそ5〜10%程度です。テストステロンが多い女性の特徴として、行動力があること、物事を自分で判断することなどが挙げられます。
テストステロンの影響の大きさは、人差し指と薬指の長さを比べることでわかるといわれています。薬指にはテストステロンの受容体が相対的に多いため、テストステロンの影響を大きく受けると薬指が長くなる傾向にあるのです。ご自身の指を確認し、人差し指よりも薬指が長ければテストステロンの影響を強く受けているといってもよいでしょう。
テストステロン値が高いと、男性らしい体つきになるだけでなく、決断力や交渉力に富み、正直であるという研究データが存在します。また、テストステロンには抗肥満作用や抗メタボリック作用があるため、スリムに見えるという特徴もあるのです。
男らしく仕事をバリバリこなしているスタイリッシュな男性は魅力的に見えるため、テストステロン値の高い男性はモテるといわれているのでしょう。
自慰行為(オナニー)をしすぎると、テストステロン値が下がるといわれています。しかし、1週間以上自慰行為をしなくても徐々にテストステロンの値は下がっていくのです。男性にとっては自慰行為をしすぎてもしなさすぎてもよくないため、1週間に1回程度のペースでは行うようにしましょう。
テストステロンは男性の心と身体に密接に関係したホルモンです。しかし、年齢とともにテストステロンは減少していき、様々な不調やトラブルを引き起こしてしまいます。テストステロンの不足は男性更年期にもつながってしまうため、最近調子が悪いと思ったら、早めにクリニックで相談するとよいでしょう。ホルモン補充療法などを利用し、いつまでもイキイキとした男性を目指してくださいね。
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