日常生活において、男性力を増強するためには、どんなことをすればいいのでしょう。診察をしているとよく聞かれます。私は、大きく分けて4つのことを提案しています。
まずは睡眠時間。具体的には1日6時間以上の睡眠を確保すること。2つめは、深酒やアルコールの飲み過ぎをやめ、アルコールフリーを飲んだり、休肝日をもうけたりすることです。3つめは、ストレスを溜め込まないようにすることです。仕事柄や家庭内で、どうしてもストレス過多になる場合は、自らで発散できることを見つけるのも大切です。
最後は、筋力トレーニング。テストステロンを増やすためにもっとも効果のあるのが、身体の中で一番大きな筋肉、大腿四頭筋とよばれる「太もも」の筋肉を増やすことです。そのために、スクワットを1日30回×3セットを行うようにアドバイスしています。
見た目は筋肉のようでも、年齡とともに脂肪に置き換わっている場合も多くあります。脂肪を身体にためこむと、テストステロンの分泌が減少してしまうので、筋トレとともに、こまめに体脂肪を計り日頃から筋肉量を意識することが大切です。目指すは20代の筋肉量です。
皆さんがよく誤解されているのが、ジョギングやウォーキングによる有酸素運動です。ジョギングやウォーキングには、テストステロンを高める効果はなく、30分以上行うと逆にテストステロンが減少してしまいます。やるなら自転車で坂道を走るなど、太ももに負荷をかけた無酸素運動が効果的です。
また、ご自身のテストステロンが多いか、少ないかを簡単に見分ける方法があります。それは、薬指の長さです。人差し指と比べて、テストステロンが多ければ、多いほど、薬指が長くなる傾向があります。人間は、胎児として母親の子宮内でテストステロンを浴びており、たくさんの量を吸収した人は、人差し指よりも薬指が長いという論文も発表されています。
日常生活でのちょっとした自己管理で、男性力を高めることができるので、明日からでもぜひ取り組んでみてください。
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